インスピレーションが生まれるとき——「絶対大丈夫TV」さんが語る、自己表現・日常・本音

CONTENTS

ひらめきはどこからやってくるのか?

自分の感覚が震える瞬間、ふいに心が動く時、人は何を感じ、どう生きているのか。

会社員であり、パパであり、YouTuber、ラガマフィンでもある“絶対大丈夫TV”さん。

家族と過ごす日々、仕事や音楽活動、そして矛盾や弱さとどう向き合っているのか。

そのすべてを「インスピレーション」をキーワードに深く掘り下げていく。

ー名前
絶対大丈夫TV
ー職業/肩書き
例:会社員(営業)ユーチューバー
ー活動ジャンル
音楽(レゲエ,ヒップホップ、フリースタイルジャンルレス)ユーチューバー、絵(楽画気一家)
ー 拠点・活動エリア
日本、たまにアジア
ー活動歴
いつ頃から活動しているか、音楽18歳、ユーチューブ32歳、絵25歳、今世38歳
ーどんなきっかけで始めたか
好奇心
ー印象的な出来事
毎日
ー代表的な活動
イベント参加、展示、YouTube投稿、街角ライブ、講演 などがあれば
仕事関係でテレビ出演果たす
ー制作のテーマ、探っていること、最近気になっているもの など
子育て
ーSNS・Web・関連リンク(あれば)
YouTube
ー 本・音楽・映画・人・言葉など、あなたに影響を与えたものがあれば
斎藤一人

1. インスピレーションが生まれるとき

——絶対大丈夫TVさんにとって「インスピレーション」はどんな存在ですか?どんな瞬間に感じることが多いですか?

僕にとってのインスピレーションは、人生のガイド(ガイダンス)的な存在です。
日課である“言霊”を唱えた後、何かについて考えながら頭の中でパズルをしていると、一瞬(0.3秒くらい)インスピレーションを感じる事がありますね。
普段から降りてきたインスピレーションに意識を向け行動すると気付けば人生で辿り着きたかったところに到着してます。「ガイダンス!」

ただ、何かについて無理やり答えをだそうとしたり「今日は絶対答えを出すぞ!」と力んでる時ほど滅多にこない(笑)
体調が悪かったり、イライラしてたりすると、ネガティブな自問自答になりインスピレーションは降ってこないですね。

——“インスピレーション受けたいけど今来てない…”って時はどうしてますか?

それ以上パズルをするのを辞めて違う事を考えます。
「出ないときは出ない。今じゃないってことだな」って受け止められるようになりました。
焦って追いかけないことが、逆にインスピレーションの芽を潰さない秘訣かもしれません。

——「響く/響かない」の感覚についてはどうですか?

自分の「ヴァイブス(気分や波長)」が悪いと、どんなに素晴らしいものでも響かない。「へぇ~」で終わっちゃうことも多いです(笑)。
逆に、悪くない時に自分の想像や予測を斜めから超えてくる何かに出会った時、一気にクラっちゃいます。
それが本当の“インスピレーションが響く(ガイダンスを感じる)瞬間”です。
正直、あれは説明できるものじゃなくて、たとえば誰かの一言とか、街の空気、子どもの何気ない動きとか、人生で一番大事なことほど予想外の場所からやってくる気がします。
どこかのアーティストが歌ってましたが自分次第で「全てはメッセージ」と思ってます。

——インスピレーションを感じた瞬間、それをどう形にしていますか?

スマホに記録したり関係者に連絡したり、なるべくは新鮮な状態で活かす行動をとります。
あとラップやYouTubeのネタになりそうだと思ったら、すぐ録音したり、タイトルだけ記録したり…。
インスピレーションって本当に一瞬なので、なるべくは形にして残すようにします。

——インスピレーションが全く来ない時は不安になりますか?

不安になりません(笑)
来ない時は来ないし、そもそも
「インスピレーションよ、、、早く降って俺に降ってこい!」
なんて思って生きてないです(笑)

仕事やプライベートに追われてる時は、インスピレーションよりも目の前の“現実”を優先するし、むしろその中からインスピレーションが降ってくる事があるって“知っている“ので。

2. 自己表現というフィールド——ラップ・仕事・YouTube

——絶対大丈夫TVさんは会社員・YouTuber・ラガマフィンと多面的な活動をされていますが、それぞれの自己表現についてどう考えていますか?

自分の人生の大半が「自己表現」のフィールドだと思ってます。
会社員としての自分もいれば、ラガマフィンとしての自分、YouTuberとしての自分もいる。
全部ジャンルは違うけど、「自分を表現したい」「伝えたい」という根っこは同じです。
それぞれの場所で、その場の“ヴァイブス”に合わせて自分を表現している感覚です。

——フリースタイルラップで一番本音が出る瞬間は?

誰かと遊んでたり、遊んだ帰り道、あるいは酒をガッツリ飲んで弾けたときが一番自然に言葉が出てきますね。
楽しいと感じている時は、自然と頭の中に言葉やフレーズが浮かぶし、心が解放されてるから素直なラップになるんだと思います。
「今日は気合い入れてやろう!」と思っても、逆に緊張して空回りしちゃうこともある。
楽しんでいる時の“素”が一番出やすいです。

——ラップやYouTube活動の中で、特に印象に残っているエピソードは?

湘南の由比ヶ浜で野外イベントに出た時ですね。
300人ぐらいの観客の前でステージに上がって、「去年は俺もこの観客の一人だったのに、今年はステージで歌っている」というあの感覚は一生忘れません。
「ここに立ててる」って思ったら、自分の人生全部肯定された気がして泣きそうになった。
あと、レゲエにもラップバトルみたいな“クラッシュ”って文化があって、それに勝った時は嬉しいよりも気まずかった(笑)。
でも、その時も自分の中から本当に出てきた言葉しか使っていません。

——ラップや表現活動の中で、「守る自分」と「本音」のバランスはどうですか?

本音8割でやってます。でも、相手によっては少しだけ壁を作ることもある。
例えば、仕事中や知り合いレベルの人には、いきなり全部さらけ出すとドン引きされちゃう。
だから少しふざけてみたり、“キャラ”を演じてみたり…。
本音だけでぶつかると、アクシデントや揉め事も起きやすい。でも、それも含めて「自分」でいられることを大事にしてます。

——表現している時、「これは誰のため?」って考えることはありますか?

意外と明確です。
仕事の後輩に向けてとか、友達に伝えたいとか、自分を律するためとか、場面場面で“誰のために”が変わります。
でも一番多いのは「自分のため」。
誰かのためにやっているようで、実は自分の“生きる証”や“承認”を求めてる部分も大きいと思います。

——「自分の感情」と「出てくる言葉」がズレることは?

あります。
本当は日本社会的に言いたいけど言えないこととか、「これ言ったらやばいかな」って思って我慢することもある。
そういう気持ちは、自分の中にしまっておく。
家族や親しい人、ラップやYouTubeではなるべく正直に出すようにしています。

——言葉にできなかった想いはどこにいってると思いますか?

記憶の奥底か、体のどこかに残ってる気がします。
忘れたフリをしてるだけで、たぶん音や匂い、景色の中に混じってずっと残っている。
ふとした瞬間に、全然関係ないタイミングで蘇ることもあります。

3. 家族・日常・そして“リアルな自分”

——普段の一日の過ごし方を教えてください。

朝起きて、子どもたちの保育園の準備を手伝って、仕事に行って、早く帰って来れたら迎えに行って、子どもたちと遊んだり、皿洗いしたり、お風呂入れたり…。
でも、家事の大半は妻がやってくれてるので、、、
僕は基本的に普通な“変わったパパ”です(笑)。

——パパとしての自分にこだわりや意識していることはありますか?

まだ子どもたちは小さいので、なるべくはちょっとだけ年が上のお兄ちゃん的な存在でいるようにしてます。
カッコつけようとしてもすぐバレるし、子どもは本質を見抜く天才だから。
まぁ、なによりも父親っぽく出来ない(笑)
子供と同じくらいの目線で一緒にいるのが居心地が良いです。
おかげさまで娘のお友達と私もお友達です。
ただ、20代の頃は子供が苦手でした。
子供とどう接すれば良いか全くわからず、先輩の子供に挨拶するだけで号泣されることがしばしばありました。
子供に関しては、今とは180度考えも行動も変わりましたね。
子供達と遊んでいる時「今これ、人生で一番幸せかも」ってインスピレーションがバンバン降ってきます。

——日課について教えてください。

呼吸法30分、筋トレ、武術の鍛錬、ランニングはほぼ毎日欠かしません。
自分では“日課”と呼んでいて、これをやらないと気持ちも身体もグラついてしまう。
もともと心身が弱いので、日課が自分を支えてくれてる感じです。
あと、言霊を唱えるのも必ずやります。「絶対大丈夫」って言葉も日課の中から生まれました。

——家族の存在が自分に与えている影響は?

めちゃくちゃ大きいですね。
家族がいなかったら、もしかしたら今ごろ海外に行って自由気ままに暮らしていたかも(笑)。
でも、家族がいるから仕事も自己表現も踏ん張れるし、「この子たちに何か残したい」という思いが活動の原動力にもなっています。

——休日やリラックスできる時間、どんな自分が出ますか?

休日一人で過ごしている時が一番素直な自分かもしれません。
家族も大切だけど、自分ひとりの時間もないとリセットできないタイプ。
仕事・家庭・表現活動、全部自分だけど、その時その時で「素」が変わる感じです。

4. “リアル”と“社会”のあいだで

——社会の中で生きていく上で、「素直な自分」と「社会的な自分」のバランスをどう感じていますか?

どの顔も自分なんだけど、場面ごとに「素」をどれだけ出すかは違います。
本音でいすぎると揉め事も増えるし、時には守ったり、ふざけたりしてバランスを取ってます。
特に会社員という立場は、どうしても「建前」を使わざるを得ない瞬間が多い。
でも、その中でもできるだけ本音に近い自分でいようとは心がけています。

——「ふつう」や「リアル」という言葉について、どう思いますか?

「ふつう」って言葉ほど曖昧で難しいものはないと思います。
会社の“顔”、家での“顔”、表現者としての“顔”…全部本当の自分だけど、全部が同時に成立するわけじゃない。
「リアル」は、自分が一番しっくりくる場所や時間、たとえば休日の一人時間や、仲間といるときの感覚。
その“リアル”と“社会”の間で揺れ動く自分も嫌いじゃないです。

——逆境や“わかってもらえない”と感じる時、自分はどう動きますか?

僕はずっとマイノリティな人生を歩んできたので、逆境の時ほど行動力が出るタイプです。
「わかってもらう」より「わからせる」スタイルでやってきました。
でも、ぶつかり合いすぎても疲れちゃうから、最近は“分かち合う”ことも意識してます。
相手に合わせすぎず、自分にも合わせすぎない、そのバランスを見つけるのが今のテーマかもしれません。

——社会的な役割と自己表現、どちらも「本音」でいられますか?

基本は本音。でも、会社や社会では100%は難しい。
仕事の時は仕事の本音、プライベートはプライベートの本音を意識しています。
だけど、どんな自分も「自分自身」であることには変わりない。
本音を貫くことでトラブルも多いけど、それでも“嘘をつき続ける”よりは楽ですね。

5. 矛盾や弱さも自分自身——バビロン論・コンクリートジャングル考

——「バビロン」とは、ご自身にとってどんな意味ですか?

バビロンは「弱さ」そのものだと思います。
人には誰しも弱さがあって、時には自分を守るために仮面をかぶったり、建前を使ったりもする。
資本主義社会そのものが“バビロンシステム”だと思うし、その恩恵も受けてる。
「バビロンにハマってる自分」も、「バビロンふざけんなよ」って思う自分も両方好きです。
矛盾している自分も、時に恥ずかしくなることもあるけど、それが自分自身。
「バビロンファッキュー」なんて絶対言わないし、言えない。自分の中にもバビロンな部分があるから。

——コンクリートジャングルについては?

都会やビル群など、自然がなくて人工的な場所のこと。
そういう場所にいると、「自分の感覚が鈍る」瞬間もあるし、逆に刺激を受けてインスピレーションが湧くこともある。
資本主義の象徴としてのコンクリートジャングルは、僕にとっては“弱さ”や“矛盾”を思い出させるキーワードです。

——「矛盾」や「中途半端」について、どう思っていますか?

人間って結局みんな中途半端だと思うんです。
完璧に生きようとしても絶対に無理が来る。
矛盾を許せる自分になった時から、すごく楽になった気がします。
“弱さ”も“矛盾”も全部受け入れることで、「自分らしさ」がやっと見えてきた気がします。

——“言葉じゃ届かない”と感じた経験、大事なものを失った感覚は?

元々は口下手で喋るのも遅かったので、言葉は苦手でした。
音楽や今の仕事を通して、言葉の使い方を覚えましたが、それでも伝えきれない想いは必ずあります。
言葉にしすぎて失ったもの、大好きだったあの子達…。
それでも、言葉を信じて進みたいと思っています。

——本当はずっと言いたかったけど、まだ口に出せていないことは?

七歳の頃に両親が離婚して、それ以来母親に会っていません。
本当は母親に会って「なんで離婚したの?俺はずっと会いたかったし、寂しかった」と伝えたいです。
でも、これもまた“言葉にできない思い”の一つかもしれません。

6. これから、伝えたいこと

——今後、どんなことをやってみたいですか?どんな未来を描いていますか?

たくさんあります。
やっぱりレゲエのバンドで音楽をやりたい、自分の歌やフリースタイルをもっと届けたいです。
アーティストの作品に触れて衝撃を受けた経験が何度もあるので、自分も誰かのヒントになるような歌を誰かに向けて歌いたいです。

それともっと絵を描きたい。
絵を描いて色を付けるのが特に好きです、どの色をどの部分に塗るかを考えながら絵に色が付いていく度にワクワクが大量に出てきます。
めちゃくちゃ絵心なくて笑えてきますが。

「こういう人と絡みたい」は特にありません。人とコミュニケーションを取るのは大好きですが、一人の時間も同じくらいそれ以上に好きなので、今はご縁のある人達と日々コミュニケーションを取る事でお腹いっぱいです(笑)。

——今、このタイミングで誰かに伝えたい言葉はありますか?

だんだん良くなる、未来は明るい。なんとかなる。絶対大丈夫!

あなた自身のインスピレーションに出会うために

インスピレーションは追いかけず、“来る時”を待つもの。
自己表現も、本音も、家族と過ごす時間も、弱さや矛盾も、すべて「自分らしさ」の一部。
人はみんな中途半端で、矛盾していて、だからこそ“生きている実感”がある。
絶対大丈夫TVさんの生き方・言葉から、読者一人ひとりが自分自身の「インスピレーション」に出会えることを願って——。

編集後記:

インタビューを通して感じたのは、絶対大丈夫TVさんの言葉や生き方がとてもリアルでありながら、誰しもが抱える矛盾や弱さに寄り添っていることでした。
インスピレーションは待つもの――そうやって、日常のふとした瞬間に湧き上がる「自分らしさ」や「本音」に素直になることこそが、豊かな生き方につながるのかもしれません。

読者のみなさんにも、このインタビューからそれぞれのインスピレーションや“自分だけの気づき”が生まれれば嬉しく思います。


🔗 絶対大丈夫TVさんの情報はこちらから

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
CONTENTS